【Ｆ１】レッドブル〝強すぎる問題〟

　昨季コンストラクターズ部門でチャンピオンとなり、エースのマックス・フェルスタッペン（２５）が年間王者に輝いたレッドブル。今季はさらに圧倒的な強さを見せており、開幕から３戦で所属ドライバーが３連勝。うち２戦でワンツーフィニッシュと、早くも独走態勢に入っている。

　あまりの強さに、現在Ｆ１界では危惧する声も上がっている。米メディア「Ｆｏｒｍｕｌａ　Ｎｅｒｄｓ」は「Ｆ１はレッドブルの支配に不安か？」と題して特集。「レッドブルは圧倒的な支配を享受している。娯楽要素に影響を与える支配ではないか？」と指摘した。レッドブルが強すぎて結果が見えているため、ファンのレースへの関心が低下するのではないかと懸念を示したのだ。

　米メディアモータースポーツドットコム」によると、そうした指摘にＦ１トップのステファノ・ドメニカリＣＥＯが見解を示した。

「まず第一に、あるチームが他のチームよりも速い場合、おめでとうということだ。彼らは他のチームよりも良い仕事をした」とした上で「レギュレーション（規則）にマシンが準拠していることを確認するのは、当局としてＦＩＡ（国際自動車連盟）の義務だ」とレッドブルの強さは当然ルールに反しておらず、正当なものだと強調した。

　そして「他のチームを見ると、非常に接近している。予算の上限により、状況はより良い競争のために最善の方法で進化すると確信している」。ここまでの成績ほど他チームとの間に圧倒的な差はなく、今後は他チームのマシン性能も向上してより接戦が展開されると予想した。

　ファンの関心低下についても「新しい市場で、新しいファンにとっては、そうしたことはあまり重要ではない」と反論。レッドブルが強いからといってファン離れが起こることはなく、特に新規のファン層はレース自体を楽しむものであって、結果をそこまで重要視していないと持論を展開した。

　レッドブルに対抗し得るチームは現れるのか。今後のレースに注目が集まる。

https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/260541