フランスのワークマンこと「デカトロン」が全店閉店、「日本では安いものが売れるはずなのにわけがわからない」

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“フランスのワークマン”と呼ばれるフランス発の大手スポーツメーカー「デカトロン(Decathlon)」は2019年に日本で実店舗をオープンしたものの、2022年には直営全店舗が閉店。コロナの煽りを受けての早急な対応だった。

しかし、コロナ禍から始まったアウトドアブームもあいまって2023年には、日本向け直営ECにも注力している。デカトロンの再起は成功するのか。カギを握るデカトロンディストリビューションジャポン(デカトロン日本支社)CMOのエルダーヴェルド・チャールズ氏に話を聞いた。

「幅広い品ぞろえで高機能、なのに手の届く価格帯」。フランスに本社を構えるデカトロンは世界61か国で約1700店舗を展開しているスポーツメーカーだ。キャンプや登山をはじめスイミングやランニングなど、70以上の分野で活躍できるウェアやアイテムをリーズナブルに提供。特にヨーロッパでは絶大な支持を集めており、世界最大規模のスポーツメーカーといっても過言ではない。

 自身も学生時代から現在に至るまで登山やトラッキング、スキー、ラグビー、自転車、サーフィンなど、さまざまなスポーツを愛好しているチャールズ氏がイチオシのブランド「QUECHUA(ケシュア)」のテントシリーズは、なんと直営ECでは2万円台から購入が可能だ。

「私たちは、ユーザーの声をもとにしたイノベーションを重視しています。人気の2SECONDSテントは、テントを組み立てるのが面倒という消費者の声を聞いて開発されました。以前は空中に投げるだけで広がるものだったのが、最新版は両側にあるひもを引っ張るだけで設営でき、撤収も2つのボタンを押すだけでできます。ドアの上部をメッシュ素材にしたり、フライシートにはシートクーラーが使うなど通気性が高くなる改良を重ねてきました」

「フランスのワークマン」実店舗が話題に
 日本では2013年に生産拠点、2016年からは直営ECサイトが誕生した。アウトドアの需要が高いこの国で実店舗を構えるのは自然な流れだった。2019年、国内の直営第1号店が大阪・阪急西宮ガーデンズに、2020年には2号店として千葉・イオン幕張店(現:イオン海浜幕張店)にオープンした。

「もともと日本に向けて直営ECを展開していました。しかし、『実際に商品を触って確かめたい』という声を受けて、2019年に実店舗を立ち上げるに至ったんです」

職人服のイメージが強かったワークマンが高機能で低価格な点から一般層からも支持されるようになり、「ワークマンブーム」が起きたタイミングだったこともあり、デカトロンは「フランスのワークマン」として注目を集めた。

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Source: バイク速報

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