なかでも運輸・倉庫業の数値は重い。正社員不足は
「65.8%」
と全産業のなかでも高い水準にあり、非正社員でも40.2%が足りない。現場に仕事がないのではない。むしろ逆だ。荷はある。だが、それを動かす人がいない。需要があっても、それを受け止める力が抜け落ちているのだ。
ここで見えてくるのは、需給の振れでは説明しきれない事態である。人手が足りないから受注を絞る。受注が伸びないから売上は頭打ちになる。売上が伸びなければ賃上げに踏み切れない。賃金が上がらなければ人は集まらない。この循環が固定化している。
他産業と比べると差はさらに際立つ。価格を転嫁しやすい分野は、賃上げを通じて人を引き戻す余地がある。一方、運輸は契約単価が長く据え置かれやすく、燃料費や人件費の上昇をそのまま上乗せしにくい。需要があっても単価が上がらない。売上の中身が変わらない限り、体力は回復しない。
加えて、業務の性質上、代替がきかない。ドライバーがいなければトラックは動かない。自動化や省人化の話は進んでいるが、現時点で広く穴を埋める段階にはない。人が抜けた瞬間に稼働は落ちる。ここに硬直がある。
賃上げをすればよい、という声もある。だが、原資がなければ実行できない。賃金を引き上げれば、利益はさらに削られる。利益が薄くなれば借入も難しくなる。資金繰りが詰まり、倒産が早まる。賃上げを行えば持たず、行わなければ人が去る。選択肢はどちらも厳しい。
いま起きているのは、人が足りないという表面の問題ではない。需要があるにもかかわらず、供給側の体力が削られ続けている。そのままでは連鎖は止まらない。これは需給の揺れではなく、長く積み重なった歪みが表に出たものだ。黒字型倒産の増加は、その兆しにすぎないのだ。
(つづきはこちら)
https://news.yahoo.co.jp/articles/1dd6a7fa31d8236d61d682ab01aa3bc836dba17e
「正社員足りない」企業52.3% 4年連続5割超え 「人手不足倒産」は3年連続過去最多
https://news.yahoo.co.jp/articles/5fc4cc6f67218238d345b0884b3f7c36ac796dd7
続きを読む
Source: バイク速報


