ガソリンスタンドで保安官がテーザー銃使用、容疑者は火だるまに

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ガソリンスタンドで給油中の男を逮捕しようとした保安官代理がテーザー銃を使用した。現場は一瞬にして火があがり、火だるまになった男は体の75%に火傷を負ったという。今年2月に起きた事故の詳細を『WFLA』などが伝えている。

米フロリダ州オセオラ郡保安官事務所に2月27日、「バイク(オフロードバイク)に乗った数人のグループが銃を振り回しながら危険運転をしている」と通報があり、保安官代理らが空と陸から追跡を行った。

グループの1人、ジーアン・バレート(Jean Barreto、26)がパトカーの追跡を振り切って赤信号を無視し、歩道を走り、ジグザグ走行をする様子はヘリコプターのカメラが捉えており、「仲間と分かれてオレンジ郡のワワ・ガソリンスタンドで給油中」との連絡を受けて保安官代理らが駆けつけた。

ジーアンの弁護士であるマーク・ネジャメ氏(Mark NeJame)によると、事故が起きたのは午後6時前で、給油中のジーアンに保安官代理の1人が後ろからタックルしてもみ合いになり、バイクが倒れてガソリンが漏れ出したという。
そしてジーアンが抵抗する中、デイヴィッド・クロフォード保安官代理(David Crawford)がテーザー銃を発砲、ジーアンは一瞬にして火だるまと化した。またクロフォード保安官代理の脚も炎に包まれた。

この事故を受け、保安官事務所はこれまで現場に設置されていた監視カメラの映像のみを公開していたが、今月19日になってクロフォード保安官代理のボディカメラの映像を公開、保安官のマルコ・ロペス氏(Marcos Lopez)は会見で当時の様子を次のように説明した。

「現場ではまず、保安官代理の1人がテーザー銃を使おうとしましたが、クロフォード保安官代理が『ガソリンを止めろ! ガソリンが漏れている』と叫んだことでテーザー銃を放り投げました。そしてその銃をクロフォード保安官代理が拾い、ジーアンに『お前にテーザー銃を使うぞ』と言った直後に発砲したのです。」

さらにロペス氏は、クロフォード保安官代理が脚に重度の火傷を負い有給のまま休職中であることを明かし、今後は彼を「無謀な危険行為やその他の軽罪」により起訴する可能性があることを示唆した。

一方でジーアンは、逃亡、無謀運転、逮捕に抵抗した容疑などで起訴される見込みだが、ネジャメ弁護士は次のように述べて無実を主張している。

「クロフォード保安官代理は、ジーアンがガソリンまみれになっていたことを知った上でテーザーを使用しました。そしてジーアンは生きたまま焼かれ、体の75%に火傷を負ったのです。ジーアンはあの日、銃を所持しておらず、追跡されていることも知らなかったのです。」

なおジーアンは皮膚移植手術を数回受けたものの、いまだに皮膚のほとんどがなく出血が酷い状態で入院中だという。

ちなみに捜査は今も継続中で、2人の容疑が確定するまでにはまだ時間がかかるというが、この事故には「ボディカメラの映像を公開するのが遅すぎる。ガソリンが漏れているのにテーザー銃を使ったらどうなるか、判断できなかったのだろうか」「給油中の容疑者にタックルする必要があるのか?」
「今回の件から学ぶことはたくさんある」「無謀運転をしていた男にも非がある」「オフロードバイカーはハイウェイでやりたい放題。取り締まりを強化して欲しい」「テーザー銃であっても慎重に扱うべき」といった声があがっている。


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Source: バイク速報

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