重量物を動かす仕事量の単位に「馬力」が用いられる訳
クルマのパワーを表記するときに一般的なのが「馬力(PS)」で、クルマのパワーを示す数値のひとつです。
しかし馬力とは、何となくわかるような、実際はよくわからないような不思議な単位ともいえ、ヨーロッパでは「PS」、アメリカやイギリスでは「HP」とさまざまなほか、「kW(キロワット)」も併記されるようになってさらに難解になっています。570馬力を発揮する日産「GT-R」のエンジン
馬力は、簡単にいえば「重量がある物体を、どれだけの時間で、どれだけの距離を動かしたか」を数値化したもの。これと並列に記載されている「トルク」は物体(クルマの場合はタイヤ)を回転させるための力を数値化したもので、最高出力はトルク×エンジン回転数で導き出されます。
整備士を育成する専門学校の講師、I氏に分かりやすく解説してもらいました。
「一般的に用いられている馬力という単位を世に送り出したのは、蒸気機関を発明したジェームス・ワット氏といわれています。
それまで多くの仕事で主力として活躍していたのが『馬』だったため、『この蒸気機関は馬に例えると、これだけの仕事をしている』という指標を作るために、実際に馬1頭ではどれくらいの仕事量なのかを計測しました。
175ポンドの荷物を馬に引かせ1分間で188フィート移動させた実験結果を踏まえて、性能が客観的にわかる単位として1秒間の仕事量を算出したものが馬力となったといわれています」
そこで導き出されたのが「75kgの重量物を1秒間に1m動かす力」が「1馬力」という数値。ただし日本や欧州ではメートル法が主流に対し、アメリカやイギリスでは距離の部分がヤードやポンドが主流なので、メートル法で算出されるのをPS、ヤードポンド法で算出するのがHPという単位になっているそうです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/245f364901dda3d48beb18e507fe2fd86d0c344d
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Source: ゆめ痛 -NEWS ALERT-