ワークマンが「現場の味方」でなくなった?カジュアル路線に苦言相次ぐ

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作業服大手のワークマン(群馬県伊勢崎市)がユーチューバーを社外取締役にするなどカジュアル路線を進めているとして、作業服ユーザーらからインターネット上で苦言が相次いでいる

「初心に返ってもらいたい」といった要望があるが、2023年4月末時点で447店ある作業服専門店「ワークマン」は、10年後には半分以上減らして200店にしたい考えだ。ユーザーの声についてどのように考えているのか、ワークマンに話を聞いた。

■「現場の味方ではなくなった」「初心に返ってもらいたい」
「【上場企業初!! 】 カリスマインフルエンサーがワークマンの社外取締役に就任」。ワークマンは5月8日、こんなタイトルのお知らせを公式サイトに出した。

それによると、キャンプなどの情報を発信しているユーチューバー女性が、株主総会の承認を経て社外取締役に就任する。ユーチューバーは、19年に同社初の公式アンバサダーに就任しており、溶接工用に作ったヤッケをその提案で可愛らしいアウトドアウェアに変えた商品は、40万着超を売るヒットになった。

アンバサダー制度の発足後、ワークマンは社是を「働く人に、便利さを」から「声のする方に、進化する」に変えた。女性もターゲットにしたアウトドアウェア店「#ワークマン女子」の店も、20年にユーチューバーの提案から生まれている。

社外取締役になったユーチューバーに対しては、これからの活躍を期待する声がネット上で上がった。その一方、カジュアル路線を進めるワークマンに対しては、作業服ユーザーらを中心にニュースサイトのコメント欄などで厳しい意見が出ている。

「現場の味方ではなくなった感がある」「機能性よりもシルエットやデザイン重視になった」といった声で、「ワークマンには是非初心に返ってもらいたい」との要望も寄せられた。実際のところははっきりしないが、「以前と比べてサイズ感が小さくなった」「必要な商品、サイズが在庫切れとか多くなってきている」といった指摘もあった。

作業服を軽視しているのではないかとの声について、ワークマンの広報担当者は5月9日、J-CASTニュースの取材にこう答えた。

「作業服については、むしろどんどん力を入れている」
「作業服については、むしろどんどん力を入れている最中です。アイテム数を増やしたり、製品レベルをアップさせたり、新しい素材を開発したりしています。職人さんも、いっぱい来ていただいていますよ」

ただ、社外取締役と同時に発表された23年3月期の決算説明会資料によると、オリジナルの店舗「ワークマン」は、22年3月期が559店だったのが今期は479店と80店も減っている。来期は402店に減る見通しで、10年後には200店に半減させたいとしている。

一方、アウトドアウェアなども揃えた「ワークマンプラス」は、来期は「ワークマン」を逆転する557店に増え、10年後には900店を目指している。「#ワークマン女子」も、来期は46店に増やし、10年後には「ワークマン」の倍の400店にする目標を立てている。

こうした大幅な出店変更について、広報担当者は、次のように説明した。

「ワークマンプラスでは、作業服も扱っていますが、職人さんの絶対数は減っており、一般客も来やすい店にしたいと考えています。日中に仕事がある職人さんは、朝と夕に来店されます。作業服だけですと、日中はお客様が来られないことになってしまいます。女性や学生の方も来られるように、ワークマンプラスを活用しています。職人さんが駐車しやすいように、#ワークマン女子については、一般客を分散させる狙いもあります」

商品については、機能を担保してデザイン性をよくしているといい、サイズが小さくなったことは否定し、女性に対応するため小さなサイズも作っているとした。在庫切れについては、テレビ紹介などで売り切れる可能性があるほか、商品を早く売ることで価格を抑えるため、在庫を余らせないようにしていると説明した。


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Source: バイク速報

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