高速カーフェリー「あかね」、30億円でスペインの海運会社へ

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佐渡汽船(新潟県佐渡市)は、小木―直江津航路で運行していた高速カーフェリー「あかね」をスペインの海運会社に30億5000万円で譲渡すると発表した。利用者減などを受け、経営改善策の一環として6月の取締役会で決議した。同社によると、あかねは直江津港に停泊しており、14日に引き渡される予定。今後も旅客用として運行するとみられる。

佐渡汽船は、北陸新幹線開業による関西・北陸からの観光客増を見込み、佐渡市と新潟県上越市などから資金援助を受けて2015年4月にあかねを導入。豪州製の双胴型フェリーで、佐渡市の小木港と上越市の直江津港を、導入以前より所要時間が約1時間短い1時間40分で結び、導入初年度は目標に近い約18万人が利用した。

だが、佐渡市の人口減少や双胴船特有の揺れなどから利用客が次第に減り、19年は約12万人にとどまった。さらに新型コロナウイルスの影響による輸送人員減で、同社は21年3月末に16億4000万円の債務超過に陥るなどし、経営改善策としてあかねの譲渡を検討。新潟県と佐渡市、上越市と合意していた。

同社は今後、譲渡益や岸壁使用料など経費削減により、債務超過額の圧縮を目指す。一方で佐渡市と上越市から導入時に受けた資金援助の返還も始まり、佐渡市には約5億円を返還するという。

佐渡市の渡辺竜五市長はあかねの譲渡決議に伴い「佐渡汽船の経営改善項目の一つだが、島民の生活を支える公共交通機関としての責務を鑑み、安定した輸送体制の検討と県や関係市と連携して経営状況を注視していく」とのコメントを出した。


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Source: バイク速報

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