原油価格の高騰が、沖縄県内でも家計を直撃している。1日の1リットル当たりのガソリン価格は全国平均を上回る173円20銭を記録し、離島では200円以上の給油所も。12月分の電気料金は引き上げ幅が全国最大になる見通しで、県民から「早く価格が落ち着いてほしい」と悲鳴が上がる。各種料金の引き上げは企業のコスト増も招き、小売店では店頭価格への影響も見込まれる。石油情報センターによると、新型コロナウイルスの感染が落ち着き、経済活動が活発になったことで原油の供給が需要に追いつかないのが高騰の要因。
1リットル当たり150円台でガソリンを販売する那覇市の給油所は、行列が絶えない。沖縄市から那覇市の専門学校に通う学生(21)は「アルバイト代の7割を車関係に回さざるを得なくなった。教材や参考書が買えない」と嘆く。
与那国町の給油所は今月に入り201円の価格を付けた。自営業の女性(41)は「2人の子どもとのドライブを減らしている。電気料金の節約でクーラーが必要ない涼しい時間帯に早起きして作業している」とため息をついた。
石垣市の給油所によると、市内では10月に入ってから1リットル189円で高止まりしている。給油所の女性従業員は軽自動車の満タン料金が5千円を上回るケースもあると話し「当分、値下がりの見込みはないのでは」とつぶやいた。
宮古島市は160~170円台で推移しており、介護関係職の男性(35)は「荷物の搬入で車が必要。早く価格が落ち着いてほしい」と願った。
フレッシュプラザユニオンを展開する野嵩商会(宜野湾市)の担当者は、原油高騰による電気料金の引き上げや燃料費の上昇が、食品にも影響する可能性があるとみる。
「1~2カ月後にメーカーや卸売業者が、輸送費や製造コストの増加を商品価格に反映することも考えられる」と予測。「保存しやすい缶詰やレトルト食品は、買うなら今のうちかもしれない」と付け加えた。
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Source: ゆめ痛 -NEWS ALERT-