「オートハイビーム」が眩しすぎて不評、本当に必要?

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2020年4月以降の新車に「オートライト」機能の装着が義務付けられました。オートライトとは、外の明るさが1000ルクス以下になると自動でヘッドライトが点灯する機能のことです。ヘッドライトを点灯する暗さは人によって異なるため、日が暮れてくる時間帯では点灯するクルマと点灯していないクルマが混在して交通事故の危険性が高まるとされていることから、自動で点灯する機能が搭載されました。

これに加えて、最近装備されるケースが増えているのが「オートハイビーム」という機能です。これは、ヘッドライトのロービームとハイビームを自動で切り替えるのが機能ですが、カメラやレーダーで対向車や歩行者などを検知した場合に自動でハイビームとロービームを切り替えるというものです。メーカーによっては「アダプティブヘッドライト」などと呼ばれることもあります。

道路交通法第52条「車両等の灯火」では、灯火時間と種類、すれ違う場合に光量を落とすことと定められています。これを受けて、2012年に交付された「道路運送車両の保安基準」第32条(前照灯等)では、「走行用」と「すれ違い用」の前照灯(ヘッドライト)が定義づけられ、通常走行は「ハイビーム(走行用)」、市街地などで対向車や前走車がいる場合は「ロービーム(すれ違い用)」を使用するということになっています。


このハイビームとロービームの切り替えまでを自動でおこなうオートハイビームは手間がかからない機能である一方、問題となっているのが道路の状態によってはハイビームとロービームの切り替えが遅れ、対向車などを幻惑させることがあるということでしょう。

オートライト機能自体は、朝方や夕暮れなど点灯するか迷うような状況でも自動でヘッドライトを点けてくれますし、トンネルなどを走行するときに手動で切り替える必要がないのは非常に便利です。しかしさらなる機能を付与したオートハイビームに限っては、周囲に迷惑をかけるケースのほうが多い印象を受けます。

対向車や前走車を認識するとハイビームからロービームに自動で切り替わるわけですが、実際は反応速度が遅く、検知するまでの僅かな時間にドライバーの目に眩しい光が入って危険を感じることもあります。また、道路の傾斜や舗装状況などによって、眩しく感じるシチュエーションは多そうです。

このように、夜間に走行していて対向車や後続車のヘッドライトを眩しく感じることが増えたのは、オートヘッドライトの切り替え遅れが一因となっているケースもありますが、それ以外の原因もあるようです。

栃木県の整備工場に勤務するH整備士に話を聞いてみました。
「オートハイビームを眩しいと感じることが多いのは事実ですが、じつは原因はそれだけではないと思います。理由のひとつとして考えられるのが、ヘッドライトのバルブをハロゲンではなくLEDを採用する車種が増えたことです。LEDは当然ながら光量も上がっており、自分が運転している場合は明るいほうが走りやすいのですが、対向車や前走車にとっては眩しさを感じるケースが増えているようです」


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Source: バイク速報

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