自動車産業の調査会社「マークラインズ」(東京)のデータを基に、22年上半期のメーカー別のEV販売台数を本紙が集計したところ、テスラが首位で55万台超。2位は中国EV大手の比亜迪(BYD)の30万台超で、米ゼネラル・モーターズ(GM)や独フォルクスワーゲン(VW)がそれぞれ20万台超で続いた。日本勢は3社連合の6位が最上位で13万台超だった。
◆首位はテスラ、アジア勢が続く
21年通年でも海外メーカーが上位10社のうち9社が占めた。首位はテスラの92.5万台で、韓国の現代・起亜や中国の上海汽車が続く。日本勢は5位の3社連合だけだった。日本勢はガソリン車を含む車全体の販売では、首位のトヨタをはじめ上位10社に4社が入ったが、EV単独の販売台数ではトヨタとホンダがそれぞれ1万台超(マークラインズ調べ)でランク外。海外と比べ「日本の動きは数年ずれている」(輸入車メーカー幹部)。
EV市場で日本勢の影が薄い中、海外メーカーは日本に相次いで進出。現代自動車は5月に「アイオニック5」の販売を開始。VWも11月に「アイディー4」を発売した。BYDは23年1月末に「アットスリー」の受注を始める。日本では新車販売台数に占めるEVの割合が約1%にとどまっているため、海外メーカーは「電動化の余地がある」(BYD広報)と攻勢を強める考えだ。
こうした海外勢の台頭について、自動車産業に詳しい三菱UFJリサーチ&コンサルティングの石倉拓史氏は「日本の得意なエンジン車を中心とする業界地図を変えようとしている」と指摘。日本では、ハイブリッド車(HV)が普及したが、「世界的な潮流がEV一辺倒となる中、エンジン車の牙城を守ろうとした日本は後塵を拝するようになった」とみている。
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Source: バイク速報